電子書籍を読む端末(Kindle paperwhite推し)

電子書籍を読むに当たっては、メインとサブ端末2つを使っています。今回はその詳細をご紹介。なんといってもKindle paperwhiteを強力に推しております。

メイン端末は、Kindle paperwhite(キンドルペーパーホワイト)第7世代 です。

機能は、この3つが特徴です。

  1. バックライト付き 
  2. 容量は4G(少ない方) 
  3. Wi-Fi接続 

1.のバックライト(内蔵ライト)は必須です。これがあれば周りがどんな明るさであろうが本が読めます。
2.の容量は、コミックを大量に入れると物足りないかもしれませんが、画像が少ない一般書籍なら100冊程度は軽く入るので問題ありません。 
3.のWi-Fi接続は、4G回線接続機能がないということです。私の場合、Kindle書籍自体はスマートフォンのブラウザでamazonサイトから購入することがほとんどで、回線接続がほしいと思ったことは全くありません。
ちなみにiPhoneのamazonアプリでは、Kindle書籍は購入できません。アプリから購入すると、AppleやGoogleにマージンを抜かれるので、それを嫌ってブラウザに誘導しているということなんでしょう。

私のKindle paperwhite端末は、2016年に12,000円弱で買いました。
一般書籍約100冊の収納+読書メモを取る時間・手間の短縮(詳細はこちらの記事)のメリットが大きく、私にはすごくいい買い物でした。壊れない限りは買い替える必要もありません。
現在は最新機種しか買えないようですが、セール時(2018年12月サイバーマンデー)には最新機種も9,980円まで価格を下げています。

 

電子書籍を読むサブ端末は、iPadです。
具体的には、個人的な大きさと重さ機能のバランスから、iPad miniを愛用していますす。

別にiPadでなくても、Kindleアプリが使えるタブレット端末ならなんでもいいと思います。主に固定レイアウト方式の書籍や写真が重要な書籍、コミックを読むための端末です。
固定レイアウト方式の書籍の場合、Kindleのメモ・ハイライト機能が使えないので、タブレット端末のスクリーンショットを取ることで、メモしたい部分を残します。
固定レイアウト方式の書籍は、数式を多数記載する数学関連の本や、レイアウトやデザインに関する本でときどきあるので、やはりあると便利なのです。
コミックをタブレット端末で読むのは、単純にKindle  paperwhiteよりも絵がキレイ(画面の解像度が高い、カラーで見られる)なのと、端末の容量が大きいからです。見開きで読むなら横、1ページ毎で読むなら縦と、なんとなく気分で使っています。

 

タブレットがあれば、Kindle paperwhiteで読める書籍も問題なく読めるのですが、それでもKindle paperwhiteはぜひおすすめです。主なメリットは以下2つです。

・タブレットよりも軽い(180g程度)かつハードカバーとほぼ同じ大きさ
・機能が少ないため、充電が1週間単位でもつ
これらのおかげで、外出するときなどに気軽に持ち出せます。
外出時の荷物はなるべく少なく軽くしたいので、このミニマムさと充電管理の簡単さはとてもありがたいです。長時間本を読んでも腕が痛くなったりもしません。

・本しか読めない
意外と重要です。スマートフォンだとついSNSを見てしまったり、通知が来てそちらに気を取られたりしてしまいがちなので、単機能デバイスのKindleのありがたみを感じます。

 

2019年1月前半の読了本リスト

「50(フィフティ) いまの経済をつくったモノ」 ティム・ハーフォード
「蟻と蜂に刺されてみた」 ジャスティン・O・シュミット
「0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書」 落合陽一
「ロード・エルメロイII世の事件簿9 case.冠位決議(中) 」三田誠

良い感じにジャンルがばらけました。これくらい雑ジャンルで乱読していくのが好きなんですが、いつもそうはいかないですね。
従来利用していた本のリンクサービス(ヨメレバ)が一部サービス変更したため、試行錯誤で今回はamazonリンクを使用しています。
もっと書影が大きくてアフィリエイト感がなく、Kindle購入にもリンクできるサービスはないものでしょうか。ないものねだりでしょうか。


「50(フィフティ) いまの経済をつくったモノ」
ティム・ハーフォード

発明を50あげ、それらについて1つずつ説明を加える、オーソドックスな構成の本です。日経新聞の書評欄で見かけて買いました。
本書で特徴的かつ面白いのは、発明されるまでではなく、発明されたモノが「その後どのように世界を変えていったのか」に焦点を当てて描かれているところ。
発明から数年から数千年以上経った今現在でなければ分からない、社会的影響について考察されています。

その特徴がよく現れているのが、iPhoneの項目です。本書はiPhoneを、スティーブ・ジョブスの作ったモノとして紹介するのではありません。iPhoneは17の重要な発明を含んでおり、それらの発明すべてが、技術として成熟する過程でアメリカ政府の関与を受けていたのだとし、それらを説明しているのです。
このように発明(技術)が、はるかな過去から連綿と積み上げられており、いまの経済ができあがっている。私たちが新しい発明と認識しているものも、その積み上げの恩恵の上に成り立っている。本書を読み終わると、とても腑に落ちるようになります。

 


「蟻と蜂に刺されてみた」 ジャスティン・O・シュミット

2015年のイグ・ノーベル賞に選ばれた、ハチやアリに刺された痛さを示す「シュミット指数」。名前からもわかるとおり、著者が提唱者本人です。
本書ではその「シュミット指数」の詳細がわかります。巻末には全シュミット指数リスト(著者が刺されたハチとアリのリスト)も掲載。詳細読んでるとむずむずしてきます。
構成は、前半と後半に分かれています。刺針昆虫(刺す針を持っている昆虫をこう呼ぶのだそうです)全般の理解に役立つ背景知識や理論を紹介。後半では刺針昆虫をいくつかのグループに分け、グループ毎に詳しい説明をしています。

研究者にはよくありますが、著者もハチやアリをこよなく愛しており、刺されても噛まれても全くへこたれることなく、まだ自分の会ったことのない(=刺されたことのない)種を求めて世界中のさまざまなところにとんでいきます。先日読んだ「昆虫こわい」(著:丸山宗利)とほぼ同じですね。いや、国と研究種が違うだけで同じ昆虫学者なので、同じなのは当然なのかもしれません。
単純に、知らないことを知るのはとても面白くて楽しい、ということを思い出させてくれる本でした。

 


「0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書」 落合陽一

タイトル通り「学ぶ人と育てる人」のための教科書、でした。
社会人や大学生(学ぶ人、といって思い浮かぶターゲット)に向けた本でもありますが、 子供の教育方針についていろいろと語られてもいるのです。今まで著者の本で子育てに関する話はあまり見たことがありませんでしたが、これがなかなか面白い。
内容も納得できるし、適度に具体的で、適度に抽象的なので、育児方針として取り入れやすそうです。

たとえば、習い事をたくさんさせる代わりに、様々な家庭教師に自宅に来てもらう。ネットがあり人間関係が作りやすい現在では、習い事と家庭教師の金銭的コストはあまり変わらないのではないか、とあり目から鱗でした(実際に調べてみると、出張ピアノ講師のサービスなども割と充実しているようでした)。

 


「ロード・エルメロイII世の事件簿9 case.冠位決議(中)」 三田誠

いや、ここまで1エピソード上下巻でやってきたシリーズなんですが、ここにきて上中下3巻になりました。
真ん中の巻なので、最終巻の盛り上がりに向けて、 着々と下準備が進められています。中だるみ感がないのは、さすがといったところでしょうか。最終巻が楽しみです。

読書メモの取り方 -Kindleハイライト、Google音声入力のススメ-

1.読書メモを取る目的、大まかな構成

読書メモを取る目的は、読んだ本の内容や感想の記録を残しておくことです。

私には読んだ本の全部を記憶する能力はありませんし、ひどい時にはその本を読んだかどうかすら忘れてしまうこともありました。なので、読んだ内容の記録をなにか残したい、というのが最初の思いです。

ちょうどその時読んだ「読書は1冊のノートにまとめなさい」(著:奥野宣之)で提唱されていた、ねぎま式メモの形式で作成をはじめ、現在に至っています。
ねぎま式メモとは、おおざっぱにいうと「●本文抜き書き→★考えたこと、気づいたこと」というように、「客観」と「主観」を互いちがいに書いていくメモ方法です。

ちなみに、2010年から読書メモを取りはじめ、2018年末時点で765冊記録を取っています。タイトルとざっとした感想だけになっている時期も散見されます。。

ねぎま式メモを読書記録に使う場合は、「書籍本文の抜き書き」と「その抜き書きへの感想・コメント」を互い違いに書いていきます。

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2018年12月後半の読了本リスト

「ビジネスモデル2.0図鑑」 近藤哲朗
「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」 宮部みゆき
「TRUST 世界最先端の企業はいかに〈信頼〉を攻略したか」
レイチェル・ボッツマン
「ユーチューバーが消滅する未来」  岡田斗司夫

TRUSTが例によって分厚かったですね。一番分厚いのは宮部みゆきですが、小説は分厚くても問題ないので。

 

出版が2018年11月ですね。社会人必携のリファレンス用図鑑です。(図鑑なので自宅においてパラパラみるイメージ)
見開き1ページで1企業(ビジネスモデル)を紹介しており、本書を眺めるだけで面白いビジネスモデルを持っている企業を100個知ることができます。利用してみたいなと思うサービスもたくさんありました。近所の本屋で偶然見つけてよかったです。リアルな店舗はこういうことがあるからやめられません。

昨年は、「GAFA」「Amazon」など1つの企業(ビジネスモデル)について分析を加える本が出版され話題になりました。こういった本は、複数冊読むのにはなかなか時間がかかります。あまり自分が求めていたことが書いていなかった…というミスマッチが発生したりするとなお悲しいものです。
まず世の中にこういったビジネスモデルが既に存在することを知るためには、本書はとても良い入門図鑑です。
また、本書は冒頭で、ビジネスモデル図の切り口として「ソーシャル、ビジネス、クリエイティブ」という3つの観点を使うことや、具体的な図の作成ルールが丁寧に説明されています。本書内のビジネスモデルを読む手引きだけではなく、読者が今後自分で本書にあるようなビジネスモデル図を作成することができるようになっています。

図鑑として眺めるもよし、ビジネスモデルを作成して生かすもよし、応用方法がたくさんあり多くの方におすすめしたい本です。

 

 

タイトル通り、三島屋シリーズ5冊目です。相変わらずなかなかの切れを見せる個別中編が続きます。さらにシリーズ上の大きな動きとして、聞き手役が交代します。
宮部みゆきは本シリーズの他にも「人の業」と「怪異」とを結びつけた作品を多く発表しており、「人の業」をメインモチーフにした作品、「怪異」をメインモチーフにした作品の両方があります。本シリーズは「人の業」がメインに据えられており、本巻では特に冒頭の「開けずの間」でそれが顕著です。げに恐ろしきは人の業。

百物語がモチーフになっているので100話まで本シリーズは続けたい、と著者が別書籍掲載のインタビューで述べており、まだまだ続きが楽しみなシリーズです。

 

 

現在までの「信頼」のあり方と、今後について分析した本です。
「ローカルな信頼、大規模制度への信頼、分散された信頼」 の3つに分けています。そして現在、「制度への信頼」から「分散された信頼」への移行が起こっており、その具体例がトランプ大統領の台頭やブレグジットなのだと著者はいいます。
人が何を信頼するのかは近年大きく変わってきた、という感覚が私自身にもあり、信頼の歴史とその解説は面白かったです。後半部分のAIへの信頼、今後の未来予測は、前半よりも少し切れ味が鈍った印象でした。

ちなみに、サブタイトルは、最先端企業信頼攻略について述べているようにつけられていますが、あくまでこの手の本によくある詳細な具体例としていくつかの企業が取り上げられているだけです。 企業分析をしている本ではないので、その点はご留意いただければと思います。

 

 

ユーチューバーの話をするのではなくて、今後の社会がどうなるかという未来予測。「評価経済」など、この人の未来予測は意外と当たります。今回もなかなか面白い。 エンターテインメント、特に YouTube 関係に関しては具体的に踏み込んでいるので、その辺りに手を出している人には特におすすめしたい本です。

ただしエンターテイメント以外の事項は少し掘り下げが浅い印象です。本書はいろんなところで著者が話した内容をまとめているという作られ方をしているので、仕方ないのかもしれません。もっと掘り下げて面白い分析を加えられる著者なので、今後、本書内容を熟成させた新しい著作が出るのを楽しみに待ちたいです。

2018年12月前半の読了本リスト

「昆虫こわい」 丸山宗利
「情報生産者になる」 上野千鶴子
「新しい二世帯「同居」住宅のつくり方」 天野彰
「夫婦の家」 天野彰
「スレイヤーズ16 アテッサの邂逅」 神坂一

以上5冊。先月の反動か気楽に読む本が多かったですね。昆虫と論文と住宅と思い出。

2018年は夏休み子ども科学電話相談の虫部門担当、 国立科学博物館の昆虫展などで、著者の名前をよく見ましたので、一度著者の本を読んでみようと思いました。写真の昆虫は色も綺麗なので、ぜひカラー版をお勧めします。

研究対象(昆虫)が好きでしょうがない研究者による、面白エッセイです。 研究対象に過度の思い入れを寄せ「ない」研究者の面白エッセイである「鳥類学者だからって鳥が好きだと思うなよ」となんとなく比べながら読んで楽しかったです(特に採集時のテンション)。エ読み物としての面白さだけでなく、昆虫のきちんとした学名や収集場所の詳細も載っていますので、昆虫ガチ勢な皆様(?)にもきっとご満足いただけるのではないでしょうか。

著者の主な採集標的はハネカクシとツノゼミです。昆虫展でハネカクシとツノゼミの展示を見ることができましたが、それまでは間違いなく知らなかった昆虫でした。展示でも思いましたが本書内の写真を見ると、ツノゼミって本当にいろいろな奇想天外奇天烈なカタチをしています。

人があまりいない地域に行って様々な種の採取を行う、昆虫学者はやはり現代の冒険者です(小笠原に向かう鳥類学者もそうでしたが)。ただ、原生林は生物種がそれほど多くなく、ほどよく開かれた森に多種の昆虫が生息しているそうで、それもなんだか面白いところだなと思いました。

 

 

東京大学上野ゼミでの実践に基づく、論文の書き方・レビュー・コメント方法を詳細に説明する本です。著者は、タイトルにある「情報生産」の一つの合理的な完成形を「論文」においており、その詳しい方法を説明しています。

あとがきにて著者は、本書の方法論は「論文」に限って間口を狭くするのではなく、広く一般にも開かれる「情報生産」と位置づけたいとしています。

しかし、最初から6割がたまでは論文を「書く」方法論の説明です。そのため、論文をこれから書く予定はない読者である私は、本書を読む意味を疑い、正直途中で脱落しそうでした。

ところが14章以降の内容は、一転し、論文を書かない立場からしてもかなり興味深い内容です。論文ではなく、およそ一般的な文書(プレゼン含む)の場合にも、どんなことを考えて読むもしくは聞けばよいのか、自分の疑問をどう整理して向き合えばいいのかが、明確に、そして易しく説明されているのです。

本書は、どんな立場の読者であっても、最終部分はとても面白く、タイトルに沿ったと判断できそうな内容です。しかしそこにたどり着くには、タイトルから連想されるとは少々異なりしかも長い「論文の書き方説明」を越える必要があります。

タイトルをきっかけに本書を読んでいった私は、ちぐはぐな印象を受けました。

本書名を「論文の書き方・コメントの仕方」としたくない著者の意図はわかります。でも、タイトルを一部変える・本書構成についてあらかじめ説明するなどの方法で、読んでいる途中に混乱しないように工夫をしたら、本書はもっと楽しく、挫折しそうにならずに、読めたと思うのです。

終盤の内容が面白かっただけに、よけいに惜しいなと思う1冊でした。

 

 

いずれも、戸建て住宅を設計してきた建築家による、戸建て住居を建てる際のアドバイス本です。以前放送されていたテレビ番組「劇的ビフォーアフター」をよく視聴していたことを思いだしページをめくってみたところ良さそうなので読んでみました。家を建てる予定が全くない私にもとても面白かったです。

二世帯同居住宅の個別ケース(間取り図などの説明付き)を紹介しつつ、本書は進んでいきます。まず面白いのは、住宅を設計する過程が、親世帯・子世帯という独立した生活スタイルを持っている2世帯が、どうやって共存するのかを探る過程となっていることです。
住宅を設計するとは、家の中で家族がどう生活するかを想定してもらい、それに併せて構造や間取りを提案し決めていくことである、と著者はいいます。
そのため、特に二世帯同居住宅においては、親子それぞれの世帯の生活の共有・個別部分を明確にし、親子世帯がどのように関わって生活するのかを、住宅の設計時点できちんと整理する必要がある。そうでなければ、 住宅が完成し生活を開始した後に問題が噴出し、結局その住宅での暮らしが良いものにはならないのだそうです。

それで結局どうなるのかというと、建築家である著者が親子それぞれの様子をうかがい、時にはなだめすかして本音をなんとか聞き出しつつ、同居住宅のアイデアを出していくのです。これが、家族ごとに、生活時間帯の違いや騒音、親子の距離感などといった色々な問題がホームドラマのごとく展開されております。

そしてそれらの親子のいざこざを、間取りや機能でなんとか工夫して著者が解決しようとする。面白い1話完結ホームドラマを見ながら、住宅について詳しくなれる、そういった娯楽的に楽しませてもらいました。

 

 

その昔リアルタイムで読んでいたシリーズのため、当時の読者ホイホイされました。

著者も当時から別作品との比較で言っていましたが、このシリーズは戦闘シーンとキャラの濃さで出来上がっています。当時と変わらぬ読み応えなので懐かしみたい方はご安心のうえご賞味ください。

 

2018年11月の読了本リスト

知的生活の設計」 堀正岳
ホモ・デウス 上下合本版  」 ユヴァル・ノア・ハラリ
TDL(東京ディズニーランド)大成功の真相」 ダグラス・リップ

「ホモ・デウス」にがっぷり四つだった11月です。

本書の内容は、10年後を見据えて知的生活(情報へ触れる)をどのように設計するか、という方法論の紹介です。理論的な説明に始まり、具体的なサービス名を挙げその使い方までしっかりと紹介しています。しかしページ数は多すぎずちょうどいいボリューム。読みやすくとっつきを良くするために、かなり文章を削ったのではないかと邪推します。

本書は、巷に溢れるビジネス書・ライフハック本とは一線を画します。 それは本書が10年という「中長期的な軌道」の設計を示す、というコンセプトで作られているからです。
ビジネス書・ライフハック本は、良くも悪くも、目の前の仕事や生活を何とかしようと思った際に読むことを想定しています。差し迫った問題に対処するのは、もちろん大事なことです。そしてそのための本が、現状でこれだけ書かれ読まれているのであるならば。本書のような「中長期」的に大切なことを考える本も、もっとたくさん出版され読まれてもいいのだと思います。

重要・緊急での時間管理のマトリックス(「7つの習慣」のスティーブン・R・コヴィー)に照らしあわせるなら、「重要だけれども緊急ではない」 第2領域の設計を扱おうとしているのが本書だと分類できるかもしれません。

 

本書はひとことで言うなら、起こりうる未来の提示と警鐘、です。

現在サピエンスの社会で起こっていること、過去のサピエンスの歴史を丁寧に説明し、その二つの材料から「不死、幸福、神性を目指す」未来を予測しています。そして、その未来がディストピアとなる可能性を示し、最後にまだディストピアは可能性の一つに過ぎず、回避も可能と述べています。
本書で展開される解説は前著「サピエンス全史」同様にエキサイティングで、本書で示されるディストピアに説得力を持たせます。


サピエンス全史でもそうなのですが、結論はシンプルなのです。結論に説得力を持たせるための、膨大な語りや説明の面白さにこそ、本書の真髄はあります。読んだふりをするだけなら上記の要約で十分です(よくはないのでしょうが)。自分で読んでみて、著者の語りに対し同意や反発を覚えてみるところに、やはり面白さがあるのだと思います。

例えば私自身は、人間至上主義の部分にはいくつか異論を覚えるところがあります。
「完全に単一の自己」「自由意志」が存在しないために、個人の価値は低下する、と著者は述べています。確かにそうなのでしょうが、この「個人の価値」とは、そもそもが西洋における「個人、個人主義」という概念です。

日本含む東洋的な文化圏でいう「個人」は、そこまで絶対的な独立性を持つものではなく、それが故に「個人の意味・価値」もそこまで大きなものではありません。だから実は個人に意味や価値がない、と言っても社会的なインパクトもない。その代わりに意味や価値がなくても、社会は十分に存在していけることの実例になると思うのです。


こんな感じで本書で紹介されているさまざまを味わい尽くす。そんながっぷり四つに組む面白さが味わえます。

 

東京ディズニーランド(TDL)建設までの裏話を、アメリカのディズニー社に当時所属していた著者が明かします。

タイトルに「大成功の真相」とありますが、TDLの成功分析の本ではありませんのでご留意ください。TDL誘致~開園までを、アメリカディズニー側の立場でみた資料の一つです。日本のオリエンタルランド側と資料内容を突き合わせたりすると、近代史検証として楽しそうです。

他にも、TDLという特殊性にこだわらず、「1970~80年代の東京での、日米合同のエンタメプロジェクト」の先駆け例として読んでも面白いです。コンテンツ内容にこだわるのが日本ではなくアメリカ側である、輸入コンテンツ例としてはいろいろ示唆がありそうですね。

 

2018年10月後半の読了本リスト

「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」  原田泰
「自分の顔が好きですか?-「顔」の心理学」 山口真美
「世界の再生可能エネルギーと電力システム 電力システム編」 安田陽

今月のヒットは「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」ですね。
どれもページ数は少なめですが、内容はかなり詰まった本でした。

かなりいろいろと考えることができる本でした。本書の主張をひとことでいうならば、「ベーシックインカムを通して、 日本政府が貧困問題(の一部)を解決することは現状で可能である」というものです。
ベーシックインカムが、再分配制度として効果が大きいものであること、そして現状の日本でも実現可能である検証が丁寧になされています。
個人的には、「貧困とはお金が足りないということであり、お金を配れば解決する」というのがぐっときました。著者の主張は、『貧困は「お金を配れば解決するもの」「お金を配っただけでは解決しないもの」の2つに分けられ、前者はベーシックインカム制度導入によって、極めて合理的に解決することができる』というものです。
実際の検証を行っていること、ベーシックインカムにつながる社会福祉制度を丁寧に概観している、質の高い新書でした。新書なので読みやすいですし、ぜひおすすめですね。

 

本書は、顔とその認識に関する最近の科学知見を紹介しています。
紹介される顔の認識、脳の働きに関する意外な知見は、大人にとっても十分目新しく面白いです。
本書で紹介されている「顔」に関する人間の特性を通じてわかるのは、「顔」は私たち読者やその身近な人とのコミュニケーションに深く関係している、ということ。私たちが当たり前だと思っている以上に影響を持っているということが説明されているのです。

本書がジュニア新書というレーベルからの出版であることにとても意義を感じます。岩波ジュニア新書は「中学生や高校生の学習に役立つサブテキスト」として、中高生にも読みやすく理解しやすいことを念頭に置いてつくられています。
もし思春期に、顔にコンプレックスを持ちそうになったり、顔が原因で身近な人とのコミュニケーションがうまくとれなくなりそうになったりしても。本書に出会うことでだいぶ楽になれるはずだ、という希望が本書に見て取れるのです。

 

世界の再生可能エネルギーと電力システム 電力システム編 安田陽
度仕組みをきちんと知りたく本書を購入しました。
9月の北海道胆振東部地震で北海道全域での大規模停電(ブラックアウト)が発生した際の報道もわかるはわかるのですが、少し納得いかないような気もしまして。

本書は題名に「再生可能エネルギー」とついていますが、メインはほぼ「電力システム」についての解説です。

”本書では全体的に日本・欧州・北米の世界の3つの地域の電力システムを比較しながら、できるだけ「外からの視点」で日本の電力システムを俯瞰的に再考していきたいと思います。”

著者がこう冒頭で書いているとおり、きっちり比較をしながら説明を進めていくので、理解しやすい入門書でした。

【2018/12/11まで】Kindleセールのおすすめ本、今回買った本

冬の Kindle 本セール(2018/12/11まで)
幻冬舎新書フェア【全品399円セール】(2018/12/13まで)

上記セール本一覧にざっくり目を通した結果を残しておきます。「私が読んだことのあるおすすめ本」7冊と「今回私が買った本」1冊、どれも最低50%オフなので結構お得。

【読んだことのあるおすすめ本】

インターネットや流通網が発達しても、どこに住むかで生活がかなり変わってくる。イノベーションの起こっている「場所」(=都市)にいることの重要性をきちんと説明している本です。当たり前といえば当たり前なんですが、根拠のある主張や議論をするための前提として、押さえておきたいところです。300ページ超えてる本なので Kindle 推奨。

 

データから予測を立てるとはどういうことか、という基本がわかる本です。出版は2013年と少し前ですが、データ予測がより身近になっている今だからこそ押さえておきたい本だと思います。ハードカバーでかなり重いので、 Kindle 推奨。

 

原題「Salt,Sugar,Fat」。現代の食品に塩と砂糖と脂肪がどのように使われているか、その結果現代の食品がひどく食欲を誘発するということ、これらが克明に描かれています。
アメリカ食品市場が舞台ですが、日本もそれほど変わりません。食生活が気になったり、ジャンクな食べ物が好きなかたは、本書を読むとかなりの恐怖体験ができます。(私はしました…)

 

これも「おもしろいけど実例満載で重い」のでkindle推奨です。コンテナがいかに物流にとって大事なのか、そして港湾整備がどれだけ生活にとって重要なのかがわかります。表紙が地味で標題も地味ですがとても面白かった。10年以上前の本ですが、ハードインフラの話なのでそんなに古びていないかと。

 

ここまでの4冊はいずれも「おもしろいけどページ数が多くて重い本」。重い本はやっぱりKindle推奨ですね。

 

北海道電力のブラックアウトがあったので、 一度仕組みをきちんと知りたく買いました(10月後半に読了)。500円程度(セール価格)で専門家が概要を分かりやすく説明してくれる、コストパフォーマンスの高い本です。

 

 

読み応えがあるきちんとした内容ですが、途中で諦めたくならないくらいやさしい説明と文章です。専門家でない読者に配慮しているまさに新書の鑑ですね。
2013年のノーベル賞物理学賞でヒッグス粒子が話題になり、この2冊を買いましたがすごく良かったです。 幻冬舎新書は、原則著者買いするレーベルだと認識しています。

 

 

【今回買った本】

著者買いしました。著者は昆虫学者で、「夏休み子ども科学電話相談」の虫分野担当をしていたり、2018年夏に開催された「昆虫展」(国立科学博物館)の監修もしています。カラー版新書400円って安いですよね。

 

 

 

2018年10月前半の読了本リスト

  • 『「健康食品」ウソ・ホント 「効能・効果」の科学的根拠を検証する』
    高橋久仁子
  • 『子育ての大誤解 重要なのは親じゃない〔新版〕 上・下』
    ジュディス リッチ ハリス
  • 『樹木たちの知られざる生活──森林管理官が聴いた森の声』
    ペーター・ヴォールレーベン
  • 『必要な情報を手に入れるプロのコツ』喜多あおい

内容は面白いし読みやすい本が多かったですね。1冊を除いては…!(後述します)

 

健康食品、買ったことはありますか。

トクホや栄養機能食品、機能性表示食品は、コンビニエンスストアやスーパーで扱われている飲料、食用油などの中にも数多く存在します。
そのため、買ったことがある、そうとはっきり意識せずに買ったことがある人がかなり多いのではないでしょうか。かくいう私自身もトクホ飲料を物珍しさに買った覚えはあります。

トクホや機能性表示食品は、記載に関して国の制度・規制が存在します。
しかしその制度、実態がどれだけ危ういものかを、本書は詳細に描き出しています。

そもそも「機能性表示食品は経済活性化のためにつくられた」ということ自体知らず、結構な驚きでした。

本書後半部分の、トクホや機能性表示食品のパッケージ表示内容と根拠論文をきちんと読み解いていくところなど、メディアリテラシーの授業のお手本のようです。限りなく黒に近いグレーの記載を、根拠論文を取り寄せてきちんと読み解いていく…。

リテラシーの基本ではあるのですが、これだけの手間。この手間を、食品を購入する国民ひとりひとりがかけていくことを想定するのは非現実的です。

そんなリテラシーと手間が求められる表記方法を、国が制度として正式に認めてしまっていいのか。
そんな著者の問いかけが、本書を読む間ぐるぐると頭を回るようでした。

目が覚めるような思いをした著者の指摘をもうひとつ。

それは、「健康食品の表示」問題は、購入してしまう人だけの問題に留まらない、ということです。

「国は、膨大な額になっている医療費の問題を抱えていますが、このような制度(トクホ、栄養機能食品、機能性表示食品)を設けることが、長期的には医療費のさらなる増加をもたらす可能性をはらんでいることに〝気づかないふり〟を決め込むのでしょうか」

この記述を読んだ瞬間に、健康食品の表示制度問題は私にとっても他人事ではないのだ、と思うことができました。
健康とはあくまで個人の目標ではありますが、その健康に至る・維持するための健康保険制度は紛れもなく国家政策です。
そして健康保険制度を支える医療費は、現役世代の保険料だけでなく、税金でも負担がなされています。
つまり、税金を払っている人全員が、健康保険制度の当事者であり、医療費増加問題の当事者であり、ひいては健康食品の表示制度問題の当事者なのです。まだ健康であり、またそういった健康食品を購入しないだろうという自負のある私にしても、それは例外ではないのです。

 

ぜひ本書でトクホ、栄養機能食品、機能性表示食品の「怪しさ」を知ってください。
それは、過度に健康食品を信頼しないことで自分の健康を、ひいては日本の医療制度を少し支えることにもつながるでしょう。

 

子育て神話(子供や親の育て方に大きく影響される)をばっさりと切ってくれる好著です。
確かに「子供が社会的に良くないとされる習慣・性格・行動を取るのは、親の育て方の責任」というのは、当たり前だと捉えられています。
本書の著者はアメリカ在住ですが、日本でもこの「親の育て方」論に対し、あまり反感はないように感じます。

でも本当は、親の育て方が子供に大きく影響するというのは、科学的に検証がされていない「神話」でしかない。
子どもに大きな影響を与えるのは「子ども同士のコミュニティ」つまり「子どもの友達」である。

だから親は、(子どもを大切に育てることは大事ではあるけれど)、子どもの行動・性格のあれこれについて自分に責任があると思って思い悩む必要はない。

簡単にいってしまえば、これが上下巻に渡る本書のコアの主張です。

しかしこの本書の「親が子どもに与える影響は、従来考えられていたよりもずっと小さい」という主張は、子育て神話(子供や親の育て方に大きく影響される)と真っ向からぶつかります。

なぜこのような主張ができるのか。著者がこの主張に至るまでの心理学・教育学は、歴史上どのような論がなされていたのか。

それらの丹念な説明に、本書はかなりの部分を当てているのです。

心理学の歴史的な流れ、子育て神話がいかに心理学的に検証されようとして失敗してきているか、いかにその検証が困難なものであるのか。
そして検証されていない子育て神話が社会に根強く浸透しているかを、本書ではじっくりと感じることができます。

…そうです、「じっくり」感じられるボリュームの本なのです。
欧米系の著者あるあるですが、日本でなら新書1冊にまとめて発行してくれる内容のところ、著者の思いの丈(具体例)や詳細ケースの記載(かなり細かい点の補足)がたくさんくっついていて、きっちり書いてある分、とにかく長いのです。
私は、本書内容の概要に触れている『言ってはいけない』橘玲 をきっかけに本書を知りました。概要を知っている状態で本書を読めたのは幸いなことでした。

本書に直接挑む際は、途中で疲れてしまわないように、まずは概要をつかむつもりで流しつつ読むのがいいかもしれない…とは感じました。

 

本書は、行政官ではなく、民間の森林管理官として活躍する著者による本です。

訳者あとがきによると、日本では自然の原風景といえば田園風景を思い浮かべる人が多いように、ドイツでは自然の原風景といえば深い森林なのだそうです。
そんな「イメージはあるけれども実態はあまり知らない」森林の様々な面を易しく教えてくれるのが、本書です。

著者が語る森林とは、ドイツの森。そのため日本ではあまりなじみのない樹種も良く登場します。

たとえばトウヒ。”いわゆる「クリスマスツリー」型の典型的な針葉樹”(Wikipediaより)とのことですが、日本で樹木といって、真っ先にトウヒの名前が思い浮かぶひとは少ないでしょう。(日本にも分布していますし、写真を見れば見たことあるというかたは多いかも?)

しかし心配は不要です。著者が語る森。その知らない一面や、いかに街路樹が不遇な状況下で生きているかなどは、日本でもほぼ同じ状況と思われます。本書を読んでいて、知らない世界に迷い込んだ感じはしません。知っているようで知らなかった樹木、その奥深さを味わい、心地よい気分になれる1冊です。森を愛するドイツでは本書がベストセラーになったというのも納得です。

 

さっくりと読める文庫で面白かったです。著者の職業はリサーチャー。つまり情報の裏取りを行ったり、情報をネタとして集めてきたりするプロです。
その方法論を紹介しているのが本書です。著者の方法論がアナログにかなり寄っていたのは、(なんとなく)予想していた通りに意外でした。
「ネットの普及が進んでも、情報探しの基本は変わらなかった」と最前線のプロの立場の著者が言い切っています。
アナログ時代に生まれ育ちデジタル時代に移りつつある中を生きてきた私としては、とても感慨深いです。

2018年9月の読了本リスト

『ワークデザイン 行動経済学でジェンダー格差を克服する』
イリス・ボネット
『人工知能と経済の未来』  井上智洋
『予定通り進まないプロジェクトの進め方』 前田考歩、後藤洋平
『地層のきほん』 目代邦康、笹岡美穂
『入門者のExcel VBA』  立山秀利

9月、ちょっと読書をさぼり気味でした。読んだ本のヒット率は高かったんですけどねぇ。

 

解説者買いです。NHK「オイコノミア」にもご出演されていた大竹先生が紹介されていたので購入しました。
やはりこの手の欧米系書籍に違わず厚い本ですが、具体例などがふんだんに盛り込まれているためのページの多さであり、内容自体はとてもわかりやすいです。
「企業のダイバーシティ研修は、効果がないか、逆効果になっている」など、会社員の私からすると、ドキッとするような例がたくさん載っています。
具体的なアドバイスはアメリカの慣行をベースにして語られています。しかし行動経済学の観点からの原理原則がきちんと説明されているので、日本やその他アメリカと異なる慣行の地域でも本書のアドバイスを活用することは十分に可能です。
普段自分が所属している組織の構造に、いかにジェンダー格差が当たり前のように埋め込まれているのか。それに気づく機会が得られるというだけでも、本書を読んだ甲斐が十分にあったと感じます。

 

中島聡さんのメールマガジン『週刊 Life is beautiful』で紹介されており、興味を持ったので購入しました。
人工知能は最近とてもポピュラーな話題で、たくさん本も出ていますが、本書はその中でもはっきりとした特徴を持っています。
著者の専門がマクロ経済学であり「人工知能に少し詳しいマクロ経済学者が、人工知能が経済におよぼすインパクトを語る」ものとなっている、ということです。
前半は人工知能の現状と今後の予測発展の説明、後半はその人工知能の発展に伴う経済・雇用の変化を説明しています。人工知能に詳しい方は前半をある程度飛ばし読みして、後半に早くたどり着いた方が面白いのかもしれません。

確かによくよく考えてみれば、(私のような)エンジニアでない人間にとっては、人工知能そのものよりも、人工知能により経済や社会がどう変わるのか、のほうがよほど興味をひかれる内容です。本書はその中でも、人工知能が発展・普及したら雇用はどうなるのか、その対応として何がありうるのか、を紹介しています。
本書の主張を簡単に言ってしまうと、「2045年頃には汎用人工知能の普及が予測され、それにより雇用率が激減する。対応策としてベーシック・インカムの導入が現実的」というものです。
ベーシック・インカムの必要性をAI普及による雇用の変化の解決案として出してくるのも面白いですが、そこに至るまでの説明が丁寧で納得できるところが本書の面白いところ。新書なので肩ひじ張らずに読めるのもよかったです。

 

ビジネス書らしいタイトルと書影、そして読みやすさの本ですが、予想を上回る面白さでした。
本書の面白い部分は、プロジェクトの進め方として「プ譜(プロジェクト譜面)」を書く、という具体的な方法を提案している点です。
詳細は本書で見てほしいのですが、かなり実用的であります。
また、本書が対象としているプロジェクトは、システム開発に限りません。

”「未知」を「既知」に変換していく行為。 ノウハウや知識の不足。 有限なお金と時間。
この三要素を満たしていれば、それはすなわちプロジェクトなのであり、
その当事者であるあなたは、望むと望まざるとにかかわらず、プロジェクトマネージャなのです”

本書のこの定義に従うと、「プロジェクト」として認識されるものはかなり広がるはず。私はさっそく仕事のプロジェクトで「プ譜」を書いてみました。今後どう使っていけるのかが楽しみです。

 

NHK「ブラタモリ」が好きで結構観ているのですが、地層に関してはあまり知識がないため、ちょっと買ってみました。カラー見開きで見やすい本です。読み通しはしたものの、全部頭に入ったわけでもないので、今後辞書的にときどき読み返していきたいですね。

 

仕事でVBAを使いたくなったので、自学自習のために購入しました。
実際にVBAを書きながら動かしていけるというのと、自分で調べて進んでいくためのまさに「初めての人にベスト」になるように丁寧に書かれているので、本書を最初に手に取れたのはひとまず良かったと思います。今後続編にあたる『脱初心者のExcel VBA~』などを読んでいけるかは、自分のVBA習熟度次第ですね!